コンセプト — 美容師 Maru ⑤

TUMUGU代官山 (本店) が、ホットペッパービューティ (HPB) アワード 3年連続受賞の栄誉にあずかりました。

2022年:SILVER Prize 受賞
2023年:GOLD Prize 受賞
2024年:GOLD Prize 受賞
(BEST SALON 部門、関東エリア、2席以下サロンの部)

★ HPBアカデミー様「 受賞サロンのカギ 」記事インタビュー (2023年3月29日)
★ HPBアカデミー様「 HOT PEPPER Beauty効果UPテク! 」WEBセミナー講師 (2023年9月25日)

「これからは身軽なフリーランス美容師が勝つよ」

2016年当時、Maruのフリーランスとしての独立前後にそんなふうに聞いた。きっとその通りなんだろうな、と思った。

「VUCA(ブーカ)の時代」という単語をメディアで見かけるようになったのは、2010年後半くらいだっただろうか。VUCA = 変わりやすく、不確実で、複雑で、正解があいまいになり、将来の予測が難しい時代。

多くの人々が「マリッジ・マイカー・マイホーム」とともに安定の将来設計を追い求めた昭和とは対照的に、現代は物事や環境が目まぐるしく移り変わっていく時代である、という論調だった。

「想定外」がいつでも起こりうるこの時代、不動産などの「動かない資産」は持たずにリスクを押さえて、身軽に柔軟に「動ける」態勢を保っておくのが賢明だ、ということらしい。

ライフスタイルは人それぞれであり、そうした議論が正しい・正しくないという話は、専門家の皆さんにお任せしたい。とはいえ、2023年現在もVUCA時代への移行が絶えず続いている、と聞いて反対する人はあまり多くないだろう。

だから、当初にMaruがフリーランスとしての働き方を選択したことには、十分に納得感があった。

そして、だからこそ、2016年のフリーランス推しから2019年の実店舗出店へ、180度の方向転換を図ったのは、私にはどうしても突拍子もない決断に見えた。

当然Maruは、めったやたらに大博打を狙った、というわけではなかった。

自身の大手サロンでの経験、フリーランスとして独立してから数年間の苦悩、エクステ開発の挫折、そしてKiRiKoとの再会。

TUMUGU田園調布 出店は、そのすべてが糸のようにつながって導き出された、ひとつの答えだった。

Maruには、出店するヘアサロンの「コンセプト」が一本の道筋となって見えていたのだ。


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Maruが独立する前の、2015年頃のこと。

大手サロンのトップスタイリストとなりNo.2を任されたMaruは、飛ぶ鳥を落とす勢いで美容道を突き進んでいた。長年に渡って多くの美容師の指導・教育に当たりながら、自らサロンに立ち続けた。

ある日ヘアボリュームの悩みを真剣に打ち明けてくれたお客様に、不誠実な対応をしてしまったこと。それが、Maruの胸に大きな禍根を残したこと。これは、以前の記事に書いた。

その反省から頭皮について学び始め、独立して、エクステ開発を始めたわけだが、この約5年の期間で、Maruのなかにぼんやりと漂っていた違和感は、霧が晴れるように少しずつはっきりと輪郭を帯びてきた。

「そうか。俺はもっと、お客様にちゃんと『寄り添う美容』がしたかったんだ」

お客様一人ひとりと正面から向き合って、お悩みをきちんと解消する。カウンセリングからカット、カラー、仕上げに至るまで、自分自身で行なうことで、提供できる価値がある。

周知のとおり、カットマン、カラーリスト、シャンプー・ブローなど、各工程の担当を分ける大手サロンは多い。そうすることで、より多くのお客様にご来店いただける。大手サロンの一流の施術を体感していただける。それもひとつの手段であることに間違いはない。

でも、フリーランスになってから深く・強く痛感した。「Maruひとりで全部やる」スタイルに、お付き合いの長い顧客様の多くが、非常に大きな安心・満足を感じてくださった。

【ワンオペ】で施術を行なうことが、独立してまもなく、Maruが美容の中心に据えるコンセプトの1つ目となった。



2つ目のコンセプトとして固まりつつあったのが、【大人女性のコンプレックス解消】だった。

Maruはエクステ開発を始める前後で、ひとつの事実を痛感していた。

「美容師は、今あるものを落とし・整えることしかできない」

毛量が多いのをカットして減らすことはできる。髪の黒色を抜いて、透明感のある色味へと整えてあげることはできる。いわば「有るものをきれいにする」プロセス。

一方で、「無いものを補う」ことはできるだろうか?ヘアボリュームが無いところに足すこと。黒髪だけでなく白髪にも、きれいな色を補って足してあげること。「不足しているものを加える」プロセスだ。

これはそのまま、前者が10代~20代のお悩みなのに対し、後者が30代以降の大人女性のお悩みになる、とも言える。

「大人女性のお悩みを解消するために、ボリュームアップエクステで髪の量をコントロールしながら、きれいな色を足して白髪さえも活かせたら、自分の美容の価値をさらに高めていける」

Maruが、そうしてオリジナリティを追求し始めていたところに、折よくKiRiKoが現れ、「エクステと白髪ぼかし」をメニューの中心に据えるアイデアが生まれた。

店舗の差別化においては、KiRiKoがアイラッシュを習得していたことも大きな後押しとなった。



実はコンセプトの3つ目は、KiRiKo出店が決まる12月の開店前まで、はっきりと固まってはいなかった。

いちどMaruが、出店が決まったまさにその部屋を借りて、Maru自身のお付き合いの長い顧客様をお試しで招待し、カットしたタイミングがあった。

24㎡弱、味のあるこげ茶色のフローリングの、コンパクトな空間。そこには、お客様を映す鏡とお客様の座席があるだけ。他のお客様はおろか、他の美容師もアシスタントも居ないし、余分な座席すら無い。

ただ目の前のお客様だけのための、周囲をいっさい気にする必要のない、ストレスフリーな空間。都会の喧騒を離れ、ゆったりと穏やかに流れるリラックスした時間。

Maruにとって、「ワンオペ」での「コンプレックス解消」を「個室で」行なった瞬間だった。

この日の施術を終えたとき、「すごくよかった」と言ってくれたお客様の言葉と表情。

それが、全身を貫くような大きな衝撃と確信をMaruに与えた。

自らの美容人生でイチバン、お客様が喜んでくれたのが分かった。

「やっぱり、腕を磨いてきた美容師なら、ちゃんと自分のお店を構えて美容を提供すべきなんだ。これが、自分の目指してきた『寄り添う美容』だ」

こうして、【個室サロン】であることがTUMUGUの3つ目のコンセプトとなった。



お店のコンセプト=押し出していく強みが固まったことで、店舗の規模や目指す方向性についても必然的に目途が立った。

ゆったりと過ごせる、満足度の高い個室空間を、KiRiKoのワンオペで運営する。店舗の規模は、あえてコンパクトなほうが良い。結果的に、コストを抑え、リスクも抑えて出店できる。アシスタントは不要だし、待合席すら無くて良い。

見つかった田園調布の物件は、24㎡弱。求めていたサイズ感だった。内装工事のコストを抑え、開業資金わずか300万円以内でのミニマム出店が実現した。

一般的に美容室の開業費用は、内装・外装工事だけで約500万円、備品等で約200万円、運転資金として約200万円、テナント費用に約150万円が平均して掛かるため、合計1,000万円~1,200万円になるという。これを考えると、田園調布店はそのわずか4分の1程度で出店が叶った計算だ。

こうして、田園調布駅前からは少し離れた、住宅地のど真ん中。ハイソで落ち着いた街並みに根差した、心がほっと落ち着くような、手作り感あふれるヘアサロンがオープンした。

実際のところ、それまでエクステ関連にすべてを注ぎ込んできたTUMUGUに、預金残高はほとんど残されていなかった。そのため、Maruの所有していた不動産の一部を売却して資金を調達し、出店費用を捻出した。

大手サロンで多店舗出店を経験していたことに加え、個人で投資用不動産を複数所有していたこと、そして何より不動産経営で蓄積してきたノウハウが、出店のコストダウンにおいても大きく活きたのだった。

Maruはつねづねこう話す。

「リスクを取らない、行動しない人が多過ぎるんだよ。リスクを考えると行動できないっていうけど、動かないほうがリスクだよね。うまくいく確率を少しでも高めるために、行動するわけだからね」

Maru自身、メンタル面では相応に苦しんできた。負荷は掛かるかもしれない。でも、次から次へと手を打って、リスクも取っていく必要がある。行動しない人がほとんどだから、差がついていく。

会社役員になってもサロンワークの現場に立ち続けたからこそ、お客様のお悩みにぶち当たった。エクステ開発に手と足を動かしてきたからこそ、頭がクリアになって考えがまとまった。投資を行なってきたからこそ、いよいよ手詰まりかいうときに切れるカードが残っていた。

行動するから、プラスが生まれる。



KiRiKo出店に確信を得たMaruは、そこでまだ終わらなかった。

なんとKiRiKoの12月末の出店直後の年明け1月に、同じ手法でコストを最小化し、Maru自身の店舗を出店することを決断。ウソでしょ、と周囲の全員が思った。

「後輩のKiRiKoが自分の店を持ったっていう事実が羨ましかったし、純粋に自分もやりたい・やらなきゃと思ってしまった」らしい。いくらなんでもリスクの取り方エグい。

そして、代官山周辺で物件を探し始めたわずか1週間後に、懇意にしていた不動産屋から連絡が入る。

「代官山から徒歩2分の物件が空きます」

いや、ラッキー過ぎて逆に怖いよ。しかし、KiRiKoに負けず劣らず、ココでGOの選択を取るのが台風の目、Maruなのであった。

あまりにもとんとん拍子に、KiRiKo出店のちょうど1か月後、1月24日のTUMUGU代官山オープンが決定する。

TUMUGU出店のテーマは “Enjoy The Age”。「これがヘアサロンの理想形だ」という想いで、年末年始に2店舗がほぼ同時にスタートを切った。

ここからまた、TUMUGUの新章が始まる。KiRiKoのクリスマス出店に加え、Maruまでもが年明け出店を決定し、華やかな年末ムードも手伝って、チーム全員が新年への期待・希望を抱くなかで、2019年が幕を閉じた。


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そして、MaruがTUMUGU代官山を出店する、その同月の2020年1月15日。

日本国内において、1人目のコロナウィルス感染者が確認された。

「物語を紡ぐ」カテゴリーでは、マネージャーのJUNが「大人女性向け完全個室ヘアサロン」TUMUGUのことをつづります。今のTUMUGUに至るまで、エクステ開発、それぞれのメンバーの生い立ちや出店秘話、これからやりたいことなどなど。気楽に読んでもらえたらうれしいです。

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