方向転換 ― HPB活用 ①

代官山駅改札を出てすぐのところに、食べ物も飲み物も美味しい、腕の良い店主のこだわりあふれるカジュアルなスペインバルがある。

長い1日が終わって、軽く打ち合わせたりひと息つこうというときには、決まってここで一杯やることになっている。TUMUGU代官山店をオープンして早4年が経ち、こちらに毎週のように通い詰めているMaruは、今ではすっかり常連になった。

お酒が好きなら一見でも通りがかりに思わず吸い込まれてしまうであろう、いかにもバル然とした全面ガラス張りの入口からは、店内の様子を覗くことができる。木とレンガのぬくもりを感じさせる柔らかな店構えが、オープンで入りやすい印象を後押ししている。

ドアを開けると、思ったよりも照明は落とされていて、おしゃれで落ち着いた雰囲気があるのに、気取った感じはまったくない。こういう絶妙なバランスの取れたお店は、ありそうでなかなか無い。

肩ひじ張らずに過ごせるリラックスした空間に、立ち飲みできるバーカウンターから、スツールのあるハイテーブル、ゆったりできる半個室のテーブル席や、店外にテラス席まで備えている。まさに近隣で働くオトナ達の憩いの場だ。

Maruとビールで乾杯しながら、2020年の半ば、日本で最初に緊急事態宣言解除となった頃の話を聞いていた。当時を振り返って、Maruはつぶやくように言った。

「あのときは本当にイヤだったね。あーあ、ついにホットペッパーやんなきゃいけない日が来たか、って思ったよね」


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2020年6月。緊急事態宣言が解除されると、「不要不急の外出」がオフィシャルにOKとなった。

常に先を読み続けたMaruの資金繰りが功を奏したこと、また顧客様の再来店が増えたことで、なんとか採算が取れて存続ができた状態だったTUMUGUグループだったが、ひとつ大きな課題がのしかかっていた。

新規のお客様の獲得だ。

外出OKと言われて、よし、じゃさっそく新しい美容室を探して髪でも切りに行こう!といきなり気持ちを切り替えられるわけもない。様子をうかがう人々も多く、街中の賑わいはすぐには戻らなかった。

そんな折に、KiRiKoからMaruへ提言があった。

「やっぱり、ホットペッパービューティ(HPB)のサイトを持ちたいです」

当時TUMUGUで出店していた、Maru・コンノ・KiRiKoは、独立して以来まったくもってHPBを利用せずにいた。純粋に、費用対効果を疑っていたためだ。

先にお伝えしておかねばならないが、2024年1月現在では、HPBを大いに活用させてもらっており、2022年・2023年にはアワード受賞の栄誉にあずかる等、大変お世話になっております。

ボリュームアップエクステをメニュー化すれば、競合との差別化が図れる。その結果、「HPBなしでの集客」は叶う!

それを叶えることが、TUMUGUの目標のひとつでもあった。だからこそ、チームで一丸となって、ボロボロになりながらエクステ開発に取り組み、必死にホームページ制作を推し進めた。

HPBに月額費用を掛けるよりも、こちらに資金をつぎ込んでいくほうが長期的にみて理に適っている、と考えていたことが大きい。

それだけではない。Facebookやインスタで流行り始めたインスタライブをやってみたり、YouTube動画からGoogleマイビジネス(Googleマップ)、他にも地域密着型のウェブ広告サービスなど、可能な限りのあらゆる方法を試した。

昨日までの方針を今日変えて、明日にはさらに切り替える、そのくらいのカオスなスピード感で、調べて実践、実践し調べて、また実践。期間をしぼってABテストをしながら、広告費をゴリゴリにかけてみたこともあった。

周知のとおり、今やHPBに類する多くのサービスが存在する。実際に、多くの美容室・美容師さんがHPB以外のサービスを活用して集客に取り組んでいるし、それでうまくいっている方々もおそらく多いのだろう。

美容師としての知識・経験はいっさい無い、ただの一般人の私も含め、TUMUGUメンバーみんな、どういうわけか意固地になって、HPBを避けていた部分があった。

毎月の月額費用は、どのヘアサロンにとっても決して安いものではないし、失礼な話、当初は「HPBの時代ではない」という思い込みがあったことも否めない。

とはいえ、ようやく宣言解除となったタイミングは、改めて地域のお客様にTUMUGUのお店の存在を知ってもらう大きなチャンスでもあった。



言い出しっぺのKiRiKoは、田園調布店をオープンして以来、長いことHPBの営業さんからご連絡をもらっていた。

田園調布は、KiRiKoにとってまったくの新天地であったため、土地勘は無い。しかも、美容師経験こそ長く積んでいたものの、過去記事のとおり、お客様がゼロの状態での店舗オープンとなった経緯があった。

そんな状況での、ワンオペ出店。大きなプレッシャーとの戦いだった。自分で種をまいていかない限り、何も変わらない。でも種をまいても、実になるかどうかは分からない。

自らの足でビラを配ったり、店頭ポスターを工夫したり、持ち前のDIYセンスでインテリア・エクステリアを充実させたりなど、大きなお金を掛けずできることに全身全霊で取り組んだ。

しかし、そうした努力の効果がなかなか表れてこないなかで、コロナ禍に見舞われてしまう。緊急事態宣言で集客はいっそう難しくなり、田園調布店はいったん営業自粛で休業することとなる。



そしてようやくコロナ第1波が明け、営業を再開。髪が伸びてしまいしびれを切らしたお客様から、ちらほらとご来店いただけるようになってきた。

店内消毒など入念に行ないながら、お客様とコミュニケーションを取っていたKiRiKoは、会話の中でいただいた言葉にハッとした。

「ここは完全個室だから安心感があるのよね」
「個室の美容室を探して来ました」
「どうしても大きなヘアサロンへ行く気になれなくて」

不幸中の幸いと言うべきか、2019年末のオープン当初からTUMUGUが店舗コンセプトの中心に据えていた、「完全個室」のニーズがじわじわと高まってきていたのだった。

遠出や人混みを避けたいという理由だけではなく、リモートワークの導入により自宅で仕事をする頻度が増えたことで、繁華街の美容室までわざわざ出かけずとも、自宅付近の美容室で済ませたい、と考える人々が出てきた。

TVやメディアで、「駅チカ消費」ならぬ「家チカ消費」、また自宅から出ずに消費・購買行動をとる「家ナカ消費」といったワードが囁かれ始めたのも、ちょうどこの頃だった。

これをピンチの中のチャンスと見るや、KiRiKoはMaruにHPB活用を提案したのだった。

長いあいだHPBを利用せずにやってきたMaruは、「費用が高いわりに効果が見込めない」という先入観で、始めは導入を心底渋っていた。

ところが、実際にHPBのご担当によくよく話を聞くと、出店エリアに応じて利用料金は大きく増減するということが分かり、なんと月額費用は想定していたほど高額ではなかった。これは嬉しい誤算だった。

「なんだ、この金額ならイケるね。やってみようか」

この判断が、のちにTUMUGUグループに大きな方向転換をもたらすきっかけになった。


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2020年7月、HPBを導入。

正直なところ、各メンバーとも大きな期待はしていなかった。長期戦になるものとタカを括っていた。

ところが。9月~10月の秋口に入り、なんと状況が一変。

TUMUGU田園調布を見つけて来てくれるお客様が、一気に増えた。

あまりの爆発っぷりに、Maruを含むチームの全員が度肝を抜かれた。

「これは…何が起こってるんだ?」



改めて周辺市場のリサーチをかけてみたところ、田園調布エリアの完全個室・ワンオペ美容室がTUMUGUのみだったことが判明(2020年時点)。たまたまの幸運でしかなかったが、地域の個室ヘアサロン需要を一手に引き受けることができた結果、予約が急増したのだった。

さらに、KiRiKoがご来店いただいたお客様にお話を伺っていくにつれ、嬉しい事実が見えてきた。

家チカでローカル美容室を検索してみたときに、そういえば前にポストにビラが入ってたな、と思い出してビラを見つけ出し来店してくれたお客様。

お店の前を通りがかって外観のポスターや植物の様子がずっと気になっていた、久しぶりに検索したらHPBで見つかって来店した、というお客様。

Googleマップでヘアサロンを探して、目星をつけてからHPBの口コミを見て、雰囲気も良さそうだったので来店してくれた、というお客様。

通り沿いに新しいヘアサロンができたのは知っていたが、HPBで大人女性特化というコンセプトを再認識し、自分の年代でも来られそうと感じた、というお客様。

日々積み重ねていた努力を、見てくれていた方々がいた。

決して無駄ではなかったんだ。胸の内が熱くなった。

「ネット検索したときにHPBページが出てくるようになって、『あ~、あそこにできたお店はこれか』とサロンの全体像やイメージがつかみやすくなった。お客様のなかで、当初に配ったビラ、外観、お店のコンセプト、さらには口コミや、中心となる年齢層まで、すべてが一本の線になって結びついたのかもしれません」

その結果として、ご来店の一歩を踏み出してくれる方が増えたのではないか、とKiRiKoは話す。

「地域密着型の安心できるお店なのだと、ちゃんと感じ取って・理解してもらえるようになった、そんな気がしています」

セット面1席のみの完全個室ワンオペヘアサロン・TUMUGU田園調布を、「人から求められる、他にはない空間」に高めることができた。

そんな確かな手応えをKiRiKoは感じていた。

「今は本当に、感謝しかないですね」


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そしてそれは、Maruも同じだった。

2020年の下半期にTUMUGU田園調布が軌道に乗った様子を眺めていて、思い知った。

180度、認識を改めた。

地域の方々に広く知ってもらうために、とくにTUMUGUのようなスタイルの美容室にとって、HPBの運用には大きな価値があることを理解した。

それと同時に、HPBのWebサイトを余すことなく活用し、常に価値を高め続けていくことが、美容室にもお客様にもメリットになるのだと分かった。

「TUMUGU代官山も、HPB導入を検討しようか」

翌2021年から、TUMUGUはHPBの運用研究に本格的に着手していくこととなる。

「物語を紡ぐ」カテゴリーでは、マネージャーのJUNが「大人女性向け完全個室ヘアサロン」TUMUGUのことをつづります。自社開発エクステの経緯、それぞれのメンバーの生い立ち、各店舗の出店の裏側、HPBサイト活用など。気楽に読んでもらえたらうれしいです。

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